浮き憂き江戸文学♪

江戸時代の作品を崩し字と共に分かりやすく紹介します♪

老女

[19]「白粉婆」~鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよヾ(๑╹◡╹)ノ"~

haname  今回の「鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよ」は、「白粉婆」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画をまんまパクって作られた『怪物画本』を、元になった鳥山石燕の妖怪画と比較するという、意味があるのか無いのかよく分からない企画でございますヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画(『今昔百鬼拾遺』)には解説文が書かれているので、原文と現代語訳もちゃんと載せますよヾ(๑╹◡╹)ノ"

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HyakkishuYiV1Tori_0022+


『怪物画本《かいぶつえほん》』「白粉婆々《おしろいばば》」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]



『今昔百鬼拾遺』巻一「白粉婆《おしろいばヽ》」[安永十(1780)年刊、鳥山石燕作画]



※画像の調整、赤字の書入れは筆者。


【原文】
【現代語訳】
   
   白粉婆《おしろいばヽ》
   白粉婆《おしろいばば》

 紅白粉《べにおしろい》の神《かミ》を脂粉仙娘《じふんせんじやう》と云ふ。
 紅《べに》や白粉《おしろい》[化粧品]の神を脂粉仙娘《じふんせんじょう》と言います。

 白粉婆《おしろいばゝ》ハ、此の神の侍女《ぢぢよ》なるべし。
 白粉婆は、この神の侍女なのでしょう。

「恐ろしき物、師走《しハす》の月夜《つきよ》、女の化粧《けはい》」[正しくは「凄《すさま》じき物、師走の月夜、老女の化粧」]と昔より言へり。
「恐ろしい物は、師走[十二月]の月夜と女の化粧[十二月の寒空の下でわざわざ月を見ないように、老女の化粧も誰も興味がないという事]」と昔から言います。


haname【解説】


 傘を被って徳利を持っている姿で描かれていますが、これは小僧系の妖怪と類似していますね。
 両者には何か関連があるのでしょうか???

「脂粉仙娘」という神様、調べたのですが、石燕の創作だったのか、他の資料では存在が確認できませんでした。
 となると、「白粉婆」も石燕の創作でしょうか?

 要するに、化粧した老女はバケモノだという事を、石燕は言いたかったのでしょうか?
 だとしたら、失礼な話ですよねw


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三つ目アイコン うふ、おしろい坊主よ三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目おしろい

haname 君の場合は、おしろいというより、おもしろいだな北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 



画図百鬼夜行
鳥山 石燕
国書刊行会
1992-12-01




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[18]「古庫裏婆」~鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよヾ(๑╹◡╹)ノ"~

haname  今回の「鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよ」(またタイトル変えたwww)は、「古庫裏婆」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画をまんまパクって作られた『怪物画本』を、元になった鳥山石燕の妖怪画と比較するという、意味があるのか無いのかよく分からない企画でございますヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画(『今昔百鬼拾遺』)には解説文が書かれているので、原文と現代語訳もちゃんと載せますよヾ(๑╹◡╹)ノ"

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HyakkishuYiV1Tori_0021+

『怪物画本《かいぶつえほん》』「庫裏婆々化」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]




『今昔百鬼拾遺』巻一「古庫裏婆《こくりばヾ》」[安永十(1780)年刊、鳥山石燕作画]



※画像の調整、赤字の書入れは筆者。


【原文】
【現代語訳】
   
   古庫裏婆《こくりばヾ》
   古庫裏婆《こくりばば》

 僧《そう》の妻《つま》を梵嫂《ぼんさう》と言へる由《よし》、輟耕録《てつこうろく》に見えたり。
 僧の妻を梵嫂《ぼんそう》と言う事は、『輟耕録《てっこうろく》』[中国の随筆。一三六六年序、陶宗儀《とうそうぎ》作]に書いてあります。

 或る山寺《やまでら》に、七代以前《しちだいいぜん》の住持《ぢうぢ》の愛《あい》せし梵嫂《つま》、其の寺《てら》の庫裏《くり》に住ミ居て、壇越《だんおつ》の米錢《べいせん》を掠《かす》め、新死《しんし》の屍《しかばね》の皮《かは》を剥《は》ぎて、餌食《ゑじき》とせしとぞ。
 ある山寺に、七代より前の住職が愛した梵嫂(妻)が、その寺の庫裏《くり》[住職と家族が住む建物、寺務所や台所を兼ねる場合もある]に住んでいて、檀家《だんか》が供えた米や金銭を盗み、亡くなったばかりの死体の皮を剥《は》いで食べたという事です。

 三途河《さうづがハ》の奪衣婆《だつゑば》よりも恐ろし/\。
 三途の川の奪衣婆《だつえば》よりも恐ろしいです。


haname【解説】

 古庫裏婆、古い庫裏に住む婆の妖怪ということでしょう。
 恐ろしいもののことを「蒙古高句麗《むくりこくり》」というので、その意味も込められているのかもしれません。
「狐狗狸《こっくり》さん」とは関係あるんですかね???

 奪衣婆は死者の衣類を剥ぐだけですが、古庫裏婆は死体の皮を剥ぐというね、ガクブル。

『怪物画本』では「庫裏婆々化」とヘンテコな名前になっていますが、「くりばばばけ」とでも読めばいいのですかね???

『輟耕録』には「梵嫂」のことが書かれているだけで、「古庫裏婆」のことは書かれていないので、古庫裏婆は、石燕の創作妖怪だと思われます。
 女人と交わることがタブーとされている僧が妻を持つと、その妻は妖怪となって、僧の死後もずっと寺を悩ませるという、戒めの意味を込めて作られた妖怪でしょうか?

 挿絵、糸を紡いでいる姿が描かれていますが、ひょっとしたら、糸じゃなくて、死体の髪の毛だったりして、なにげに包丁もありますし、ガクブル。
 まな板の上の柑橘類が、『怪物画本』では団子みたいになっちゃってますね(笑)
 寝ているニャンコは三毛猫ですかね?


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三つ目アイコン 僕はこくり坊主だよヾ(๑╹◡╹)ノ"三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"

haname たしかに、いつも、コクリコクリと舟をこいで居眠りしてるもんなヾ(๑╹◡╹)ノ"北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 



画図百鬼夜行
鳥山 石燕
国書刊行会
1992-12-01




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北見花芽

文学やったり音楽やったり美学を貫いたりしてる自由人です♪
一応、それなりに江戸文学の専門的な研究をして、それなりの学位を取得していますヾ(๑╹◡╹)ノ"

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