江戸妖怪界隈

江戸時代の妖怪たちを崩し字と共に分かりやすく紹介します♪

美女

江戸時代のUFO???~うつろ舟~

haname うつろ舟は、江戸時代のUFOとして、ちょこちょこ話題になっているので、目にされた方もおられるのではないでしょうか。

 今回は、うつろ舟について書かれた、当時の瓦版(新聞のようなもの)を紹介します。

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Utsuro-bune.jpg
Nagahashi Matajirou (Artist) - Nagahashi Matajirou: Ume-no-chiri (1844), パブリック・ドメイン, リンクによる


瓦版



【原文】【現代語訳】

△王◌干◌△
 此《かく》の如くの文字、舩の中に有り。
△王◌干◌△
 このような文字が、舟の中に書いてあります。

一 去る亥二月中、此の如くの舟、沖に相見へ申し候所、又 暫《しばら》く見へ申さず候。
 然《しか》るに、此《こ》の度《たび》、小笠原越中守様《をがさはらゑつちゆうのかみさま》御知行所《ごちぎやうしよ》、常陸国《ひたちのくに》京舎ヶ濱へ、同八月の嵐にて吹き付け申し候。
一 去年の亥年[享和三(一八〇三)年]の二月中、このような舟が沖に現れましたが、それからしばらくは姿を見せませんでした。
 ところが、小笠原越中守《おがさわらえっちゅうのかみ》様が治められている常陸国《ひたちのくに》の京舎ヶ濱に、同年八月の嵐で、その舟は打ち上げられました。

 虚舟《うつろぶね》、其の内ニ、女壱人、年の頃十九 廿《にじふ》才程にて、身の丈《たけ》六尺余り、顔の色青白く、眉毛髪赤黒く、風俗至つて美しく、器量《きりやう》ハ甚《はなは》だ美女也。
 この虚舟《うつろぶね》[木をくりぬいて作った舟]の中には、女が一人乗っていて、年のころは十九歳か二十歳で、身長は六尺[約一八〇センチ]あまり、顔の色は青白く、眉毛や髪は赤黒く、身なりはとても美しく、顔立ちもすごい美女です。

 音声ハ甲走《かんばし》りて大音《だいおん》也。
 声は甲高《かんだか》くて大音量です。

 又、白木《しらき》の弐尺ばかりの箱、離さず抱い、大切なる物ニや、辺りへ決して人を寄セ付けぬ也。
 また、白木の二尺[約六十センチ]くらいの箱を離さずに抱えており、大切なものなのか、近くに全く人を寄せ付けません。

一 敷物壱枚、至つて柔らかな物。
一 食物、肉類《にくるい》にて、練《ね》りたる物。
一 茶碗の様《やう》成る物一ッ、美しき模様有り、石とも見えず。
一 火鉢らしき物一ッ、鉄とも見えず。
一 たいそう柔らかな敷物が一枚。
一 食べ物は肉類を練ったもの。
一 美しい模様の、石製ではない、茶碗のようなものが一つ。
一 鉄製ではない、火鉢のようなものが一つ。

綿なる様《やう》の織物、色、萌黄《もへぎ》也。
小鉤《こはぜ》、水晶。
金の筋、天鵞絨織《びろうどおり》
綿のような織物で、色は萌黄色《もえぎいろ》です。
留め具は水晶。
金の筋はビロード織。

縁《ふち》、黒塗り。
何《いず》れ、木は紫檀《したん》、白檀《びやくだん》
窓、びいどろ、水晶也。
鉄にて朱塗り、横、三間《さんげん》也。
筋金《すじがね》、南蛮鉄《なんばんてつ》也。
舟の高サ、壱丈壱尺。
縁《ふち》は黒塗り。
使っている木はどれも紫檀《したん》や白檀《びゃくだん》。
窓はビードロや水晶です。
鉄製で朱塗り、横幅は三間[約五メートル五十センチ]です。
筋金《すじがね》は南蛮鉄《なんばんてつ》です。
舟の高さは一丈一尺[約三メートル三十センチ]


haname 前回のアマビエやアマビコのように、噂話の類だとは思うのですが、漂着したUFOと宇宙人だとしたら、ロマンがありますよね。

 ちなみに、女性が持っていた箱の中身は、男の生首だと言う説があります、ガクブル。


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三つ目アイコン 何度見ても、僕にはどんぶりにしか見えないよ三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"

haname 美女の方には目がいかないのね、色気より食い気だね北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 




江戸「うつろ船」ミステリー
加門 正一
楽工社
2009-01-01




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[21]牡丹灯籠 ~『狂歌百鬼夜興』に描かれた妖怪たち~

haname  今回は有名なお話『牡丹灯籠』登場する妖怪と言うか幽霊と言うかですヾ(๑╹◡╹)ノ"

牡丹灯籠』は、毎晩のように牡丹の灯籠を持って、のもとに通う女性は、実はこの世の者ではなかったというお話です。

※詳しくは本館の過去記事をご覧くださいませ。



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狂歌百鬼夜興
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牡丹灯籠01
牡丹灯籠02
『狂歌百鬼夜興《きょうかひゃっきやきょう》』[天保元(1830)年刊、菊廻屋真恵美《きくのやまえみ》編、青洋《せいよう》画、虎岳《こがく》画]
大阪公立大学中百舌鳥図書館所蔵(CC BY)国書データベース
※カラーの画像は、こちらでご覧になれます。国書データベース
※以下、赤字の書入れは筆者。


【原文】

牡丹灯篭  數照《かずてる》

 花に寄る 胡蝶《こてふ》の夢か 幻か 消えて儚き 牡丹燈篭
[「胡蝶の夢」という中国の故事がある。「胡蝶《こちょう》」は「蝶」の別名]


【現代語訳】

牡丹灯籠  by 数照《かずてる》

 に寄る自分がなっているのが、現実分からなくなったという、中国の故事のように、牡丹灯籠を持った美女がやって来て、むなしく去っていったのも、現実かどうか分からないのです。
[「花」と「牡丹」を関連付けている]



haname【解説】

 挿絵は、本来なら、牡丹の灯籠を持った美女、または美女の正体のガイコツ幽霊描かれるはずですが、描かれているのは牡丹の灯籠だけで、パロディー化されて、美女の代わりに美女に化けた猫又描かれていますヾ(๑╹◡╹)ノ"


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狂歌百鬼夜狂
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『狂歌百鬼夜狂《きょうかひゃっきやきょう》』[天明五(1785)年刊、平秩東作《へづつとうさく》編]狂歌百鬼夜狂 / へつゝ東作 [編]


【原文】

   牡丹燈籠  部屋住

 通ひ来る 牡丹燈籠に 戯《たハ》れ男ハ 夜な夜な/\ごとに 落つる肉合《しゝあひ》


【現代語訳】

   牡丹灯籠  by 今田部屋住《いまだへやずみ》

 毎晩通ってくる、牡丹灯籠を持った美女に、好色男は、精気を吸われて、夜毎《よごと》落ちて、やせ細っていくのです。


haname【解説】

 この狂歌は、牡丹灯籠のお話なぞらえて、毎晩のように女遊びにふける男たちへ、警鐘鳴らしているのでしょうかね。


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今昔画図続百鬼
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Konjakuzokuhyak2Tori_0024Konjakuzokuhyak2Tori_0024+
『今昔画図続百鬼』[安永八(一七七九)年刊、鳥山石燕作画]



【原文】

 骨女《ほねおんな》

 是ハ『御伽婢子《おとぎばうこ》』に見えたる、年古《としふ》る女の骸骨《がいこつ》、牡丹《ぼたん》の燈籠《とうらう》を携《たづさ》へ、人間《にんげん》の交ハりを為《な》せし形《かたち》にして、元ハ『剪燈新話《ゼんとうしんわ》』の内に「牡丹燈記《ぼたんとうのき》」とて有り。


【現代語訳】

 骨女《ほねおんな》

 骨女『伽婢子《おとぎぼうこ》』[浅井了意作、寛文六(一六六六)年刊、仮名草子の怪異小説集]登場する、年月を経た女の骸骨です。

 は、骨女が、牡丹の花飾りがある灯籠を持って、人間の男チョメチョメをしに訪れた姿です。

 『剪灯新話《せんとうしんわ》』[中国明代の怪異小説集]「牡丹灯記《ぼたんとうき》」というタイトル掲載されているお話です。


haname【解説】

 挿絵は、美女の姿ではなく、正体ガイコツ幽霊の姿描かれており、これを石燕骨女呼んでいます。


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狂歌百物語
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狂歌百物語
『狂歌百物語《きょうかひゃくものがたり》』三編「牡丹燈籠」[嘉永六(一八五三)年刊、天明老人尽語楼《てんめいろうじんじんごろう》編、竜斎正澄《りゅうさいまさずみ》画]
※富山大学附属図書館ヘルン文庫所蔵 富山大学学術情報リポジトリ


haname【解説】

 こちらは、普通牡丹の灯籠を持った美女が、男の家に通う様子描かれています。



三つ目アイコン よ~し、美女化けるニャン!三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"猫又


haname ぎゃ~!北見ヾ(๑╹◡╹)ノ"


三つ目アイコン うふん、三つ目美女よ~三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目美女



妖怪画本・狂歌百物語
京極 夏彦
国書刊行会
2008-08-01









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北見花芽

文学やったり音楽やったり美学を貫いたりしてる自由人です♪
一応、それなりに江戸文学の専門的な研究をして、それなりの学位を取得していますヾ(๑╹◡╹)ノ"

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