浮き憂き江戸文学♪

江戸時代の作品を崩し字と共に分かりやすく紹介します♪

妖怪

[20]「野寺坊」~パクり本(『怪物画本』)と本家(鳥山石燕の妖怪画)を比べてみたよヾ(๑╹◡╹)ノ"~

今回の「パクり本(『怪物画本』)と本家(鳥山石燕の妖怪画)を比べてみたよ」(またタイトル変えたwww)は、「野寺坊」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画をまんまパクって作られた『怪物画本』を、元になった鳥山石燕の妖怪画と比較するという、意味があるのか無いのかよく分からない企画でございますヾ(๑╹◡╹)ノ"


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『怪物画本《かいぶつえほん》』「野寺坊」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]



『画図百鬼夜行』巻二「野寺坊《のでらぼう》」[安永五年(一七七六)年刊、鳥山石燕作画]


※画像の調整、赤字の書入れは筆者。


haname【解説】 えっと、野寺坊は石燕の創作妖怪だと思われますが、説明が一切書かれていないので、どんな妖怪かは、一切不明です。
 後ろに野ざらしの古い釣鐘があるのは分かるのですが。。。

 このままだと尺が足りないので、おまけとして、河鍋暁斎《かわなべきょうさい》の描いた野寺坊を載せておきます。

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 これはパクりではなく、「鳥山石燕筆 百鬼夜行 画巻之内 暁斎写」と明記されています。

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haname 野寺坊ってどんな妖怪なの?北見ヾ(๑╹◡╹)ノ"

三つ目アイコン 知らないよ!三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"

haname 見た目的に、てっきり三つ目の仲間だと思ってたwww北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 



画図百鬼夜行
鳥山 石燕
国書刊行会
1992-12-01




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[19]「白粉婆」~鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよヾ(๑╹◡╹)ノ"~

haname  今回の「鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよ」は、「白粉婆」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画をまんまパクって作られた『怪物画本』を、元になった鳥山石燕の妖怪画と比較するという、意味があるのか無いのかよく分からない企画でございますヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画(『今昔百鬼拾遺』)には解説文が書かれているので、原文と現代語訳もちゃんと載せますよヾ(๑╹◡╹)ノ"

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『怪物画本《かいぶつえほん》』「白粉婆々《おしろいばば》」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]



『今昔百鬼拾遺』巻一「白粉婆《おしろいばヽ》」[安永十(1780)年刊、鳥山石燕作画]



※画像の調整、赤字の書入れは筆者。


【原文】
【現代語訳】
   
   白粉婆《おしろいばヽ》
   白粉婆《おしろいばば》

 紅白粉《べにおしろい》の神《かミ》を脂粉仙娘《じふんせんじやう》と云ふ。
 紅《べに》や白粉《おしろい》[化粧品]の神を脂粉仙娘《じふんせんじょう》と言います。

 白粉婆《おしろいばゝ》ハ、此の神の侍女《ぢぢよ》なるべし。
 白粉婆は、この神の侍女なのでしょう。

「恐ろしき物、師走《しハす》の月夜《つきよ》、女の化粧《けはい》」[正しくは「凄《すさま》じき物、師走の月夜、老女の化粧」]と昔より言へり。
「恐ろしい物は、師走[十二月]の月夜と女の化粧[十二月の寒空の下でわざわざ月を見ないように、老女の化粧も誰も興味がないという事]」と昔から言います。


haname【解説】


 傘を被って徳利を持っている姿で描かれていますが、これは小僧系の妖怪と類似していますね。
 両者には何か関連があるのでしょうか???

「脂粉仙娘」という神様、調べたのですが、石燕の創作だったのか、他の資料では存在が確認できませんでした。
 となると、「白粉婆」も石燕の創作でしょうか?

 要するに、化粧した老女はバケモノだという事を、石燕は言いたかったのでしょうか?
 だとしたら、失礼な話ですよねw


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三つ目アイコン うふ、おしろい坊主よ三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目おしろい

haname 君の場合は、おしろいというより、おもしろいだな北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 



画図百鬼夜行
鳥山 石燕
国書刊行会
1992-12-01




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[18]「古庫裏婆」~鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよヾ(๑╹◡╹)ノ"~

haname  今回の「鳥山石燕の妖怪画と『怪物画本』を比べてみたよ」(またタイトル変えたwww)は、「古庫裏婆」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

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『怪物画本《かいぶつえほん》』「庫裏婆々化」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]




『今昔百鬼拾遺』巻一「古庫裏婆《こくりばヾ》」[安永十(1780)年刊、鳥山石燕作画]



※画像の調整、赤字の書入れは筆者。


【原文】
【現代語訳】
   
   古庫裏婆《こくりばヾ》
   古庫裏婆《こくりばば》

 僧《そう》の妻《つま》を梵嫂《ぼんさう》と言へる由《よし》、輟耕録《てつこうろく》に見えたり。
 僧の妻を梵嫂《ぼんそう》と言う事は、『輟耕録《てっこうろく》』[中国の随筆。一三六六年序、陶宗儀《とうそうぎ》作]に書いてあります。

 或る山寺《やまでら》に、七代以前《しちだいいぜん》の住持《ぢうぢ》の愛《あい》せし梵嫂《つま》、其の寺《てら》の庫裏《くり》に住ミ居て、壇越《だんおつ》の米錢《べいせん》を掠《かす》め、新死《しんし》の屍《しかばね》の皮《かは》を剥《は》ぎて、餌食《ゑじき》とせしとぞ。
 ある山寺に、七代より前の住職が愛した梵嫂(妻)が、その寺の庫裏《くり》[住職と家族が住む建物、寺務所や台所を兼ねる場合もある]に住んでいて、檀家《だんか》が供えた米や金銭を盗み、亡くなったばかりの死体の皮を剥《は》いで食べたという事です。

 三途河《さうづがハ》の奪衣婆《だつゑば》よりも恐ろし/\。
 三途の川の奪衣婆《だつえば》よりも恐ろしいです。


haname【解説】

 古庫裏婆、古い庫裏に住む婆の妖怪ということでしょう。
 恐ろしいもののことを「蒙古高句麗《むくりこくり》」というので、その意味も込められているのかもしれません。
「狐狗狸《こっくり》さん」とは関係あるんですかね???

 奪衣婆は死者の衣類を剥ぐだけですが、古庫裏婆は死体の皮を剥ぐというね、ガクブル。

『怪物画本』では「庫裏婆々化」とヘンテコな名前になっていますが、「くりばばばけ」とでも読めばいいのですかね???

『輟耕録』には「梵嫂」のことが書かれているだけで、「古庫裏婆」のことは書かれていないので、古庫裏婆は、石燕の創作妖怪だと思われます。
 女人と交わることがタブーとされている僧が妻を持つと、その妻は妖怪となって、僧の死後もずっと寺を悩ませるという、戒めの意味を込めて作られた妖怪でしょうか?

 挿絵、糸を紡いでいる姿が描かれていますが、ひょっとしたら、糸じゃなくて、死体の髪の毛だったりして、なにげに包丁もありますし、ガクブル。
 まな板の上の柑橘類が、『怪物画本』では団子みたいになっちゃってますね(笑)
 寝ているニャンコは三毛猫ですかね?


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三つ目アイコン 僕はこくり坊主だよヾ(๑╹◡╹)ノ"三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"

haname たしかに、いつも、コクリコクリと舟をこいで居眠りしてるもんなヾ(๑╹◡╹)ノ"北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 



画図百鬼夜行
鳥山 石燕
国書刊行会
1992-12-01




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[17]「青行灯」~徹底検証!『怪物画本』と鳥山石燕の妖怪画~

haname 今回の「徹底検証!『怪物画本』と鳥山石燕の妖怪画」は、「青行灯」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

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『怪物画本《かいぶつえほん》』「青女房」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]




『今昔百鬼拾遺』巻二「靑行燈《あをあんどう》」[安永十(1780)年刊、鳥山石燕作画]


※画像の調整、赤字の書入れは筆者。


【原文】
【現代語訳】
   
   靑行燈《あをあんどう》
   青行灯《あおあんどん》

 燈《ともしび》消えんとして、又、明らかに影《かげ》憧々《どう/゛\》として暗き時、青行燈《あをあんどう》と言へる物、現ハるゝ事有りと云ふ。
 行灯《あんどん》の火が今にも消えようとして、影が大きく揺れて暗くなる時、青行灯という妖怪が現れる事があると言います。

 昔より百物語を為《な》す者ハ、青き紙《かミ》にて行燈《あんどう》を貼る也。
 昔から百物語をする人は、青い紙を行灯に貼ります。

 昏夜《こんヤ》に鬼《き》を談《だん》ずる事 勿《なか》れ。
 夜中に怪談話をしてはいけません。

 鬼《き》を談《だん》ずれバ、怪《くハい》到ると言へり。
 怪談話をすると怪奇現象が起こると言います。


haname【解説】

 百物語や青行灯について詳しくは、本館の過去記事や寄稿した記事をご参照いただきたく存じます。



 最後の「昏夜に鬼を談ずる事勿れ。鬼を談ずれバ、怪到ると言へり」という一文は、元々は中国の『竜城録』という書物に記された文章で、日本の『伽婢子』にも引用されており、おそらく石燕は『伽婢子』に依ったと思われます。

『怪物画本』では「青女房」という名前になっていますが、「青女房」は全く別の妖怪です。
「青女房」に関しては、また改めて。
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『今昔画図続百鬼』巻二「靑女房」[安永八(一七七九)年刊、鳥山石燕作画]



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三つ目アイコン 三つ目三つ目三つ目三つ目三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"

haname 君はどう見ても青坊主だよね北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 



画図百鬼夜行
鳥山 石燕
国書刊行会
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[16]「狂骨(釣瓶女???)」~徹底検証!『怪物画本』と鳥山石燕の妖怪画~

haname 今回の「徹底検証!『怪物画本』と鳥山石燕の妖怪画」は、「狂骨」ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

 鳥山石燕の妖怪画をまんまパクって作られた『怪物画本』を、元になった鳥山石燕の妖怪画と比較するという企画でございますヾ(๑╹◡╹)ノ"

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『怪物画本《かいぶつえほん》』「釣瓶女《つるべをんな》」[明治十四(一八八一)年刊、李冠光賢《りかんみつかた》画、鍋田玉英《なべたぎょくえい》模写]




『今昔百鬼拾遺』巻三「狂骨」[安永十(1780)年刊、鳥山石燕作画]



※画像の調整、赤字の書入れは筆者。


【原文】
【現代語訳】
   
   狂骨《きヤうこつ》
   狂骨《きょうこつ》

 狂骨《きヤうこつ》ハ、井中《セいちう》の白骨《はくこつ》なり。
 狂骨は井戸の中の白骨です。

 卋《よ》の諺《ことハざ》に、甚《はなハ》だしき事を「軽忽《きやうこつ》(軽骨)」と言ふも、此の恨ミの甚だしきより言ふならん。
 この狂骨の恨みがトンデモナイ事から、世間の日常的な言葉として、トンデモナイ事を「軽忽《きやうこつ》(軽骨)」と言うようになったのでしょう。


haname【解説】

 この当時は、井戸に落ちて亡くなったり、井戸に投げられて殺されたり、殺されて井戸に投げられたりして、井戸の中で白骨になる事は、珍しい事ではなかったのでしょうね。
 この井戸で白骨になった者が、狂骨という妖怪になったようです。
 ただ、具体的にどのようなことをする妖怪かは、全く分かりません。

「狂骨」のトンデモナイ恨みから、「軽忽《きやうこつ》(軽骨)」という言葉が生まれたと言っていますが、もちろんデタラメでしょう(笑)

『怪物画本』では、「狂骨」ではなく、なぜだか、「釣瓶女《つるべおんな》」という名前にしています。
 確かに、挿絵では釣瓶から出現して、女性のように髪が長いですが、なんとも適当なネーミングだこと。

 あと、井戸の周りに生えている植物はススキなどの雑草だと思われますが、『怪物画本』では、赤く着色されてしまっています。。。

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三つ目アイコン ねえねえ、狂骨の胸にある丸いものって、ボタン???三つ目ヾ(๑╹◡╹)ノ"

haname たぶん、ボタンじゃなくて、胸骨《きょうこつ》だよ北見ヾ(๑╹◡╹)ノ" 



画図百鬼夜行
鳥山 石燕
国書刊行会
1992-12-01




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北見花芽

文学やったり音楽やったり美学を貫いたりしてる自由人です♪
一応、それなりに江戸文学の専門的な研究をして、それなりの学位を取得していますヾ(๑╹◡╹)ノ"

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