今回は、やってくるとお金持ちになるという、金の精ですヾ(๑╹◡╹)ノ"
私の所にも来て~!1!ヾ(๑╹◡╹)ノ"
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狂歌百鬼夜興
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『狂歌百鬼夜興《きょうかひゃっきやきょう》』[天保元(1830)年刊、菊廻屋真恵美《きくのやまえみ》編、青洋《せいよう》画、虎岳《こがく》画]
大阪公立大学中百舌鳥図書館所蔵(CC BY)国書データベース
※カラーの画像は、こちらでご覧になれます。国書データベース
※以下、赤字の書入れは筆者。
【原文】
▢金《かね》の精《せい》 橘庵《きつあん》
脚無くて 飛び手無くして 面《つら》を張る 黄金《こがね》の魂《たま》は 世に光る物
【現代語訳】
▢金《かね》の精《せい》 by 橘庵《きつあん》
足が無い[「お金が無い」の意]、飛び手が無い[「手が出ない」と同義か?「高くて買えない」の意か]、面《つら》を張る[「金に物を言わせる」の意]など、金に関する慣用句はどれも人間の体の部位が含まれているように、金は人間とは切っても切り離せぬ存在で、黄金《こがね》の魂《たま》[金の精]は、人間誰もが来るのを待ち望んでいて、世の中で光り輝いている物なのです[お金の事を「光り物」とも言う]。
【解説】
狂歌は、なんだかんだ、人間が生きていく上で、お金は必要不可欠な物ということを詠んでいるのでしょう。
挿絵は、人の形をした金の精が、猫又や火消し婆に襲い掛かっています。
妖怪にとって、お金は恐ろしい物なのでしょうか?
------------------狂歌百鬼夜狂
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『狂歌百鬼夜狂《きょうかひゃっきやきょう》』[天明五(1785)年刊、平秩東作《へづつとうさく》編]狂歌百鬼夜狂 / へつゝ東作 [編]
【原文】
金霊《かねだま》 今田部屋住《いまだへやずみ》
化け物の 置き土産かや 金霊を 千両詰めし 箱根山程
【現代語訳】
金霊《かねだま》 by 今田部屋住《いまだへやずみ》
化け物の置き土産でしょうか、箱根山ぐらいの高さまで、金霊を千両箱に詰めて積んであります。
【解説】
「金の精」は、ここでは「金だま(後述の『今昔画図続百鬼』を元にしてると思われるので、便宜上「金霊」という漢字をあてました)」という名で出ています。
『狂歌百鬼夜狂』の最後に詠まれている狂歌なので、金霊が家にやってきてお金持ちになるというめでたい内容になっています。
たとえに箱根山が使われているのは、「野暮と化け物は箱根から先」ということわざをふまえたからでしょう。
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今昔画図続百鬼
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『今昔画図続百鬼』[安永八(一七七九)年刊、鳥山石燕作画]
【原文】
金靈《かねだま》
金霊《かねだま》ハ金気《きんき》也。
唐詩《とうし》に、「貪《むさぼ》らずして夜《よる》金銀《きんぎん》の氣《き》を識《し》る」と言へり。
又、論語《ろんご》にも、「冨貴《ふうき》天《てん》に在《あ》り」と見えたり。
人、善事《ぜんじ》を為せば、天より福《ふく》を与ふる事、必然《ひつぜん》の理《り》也。
【現代語訳】
金霊《かねだま》
金霊《かねだま》は、金気《きんき》[金の精気、金の気配]です。
唐詩《とうし》[中国唐時代の詩、杜甫「題張氏隠居」]に、「欲を持たないと、夜に金銀の気が立ち上るのが分かります」とあります。
また、『論語』にも、「財産や地位は、天から与えられるものです」とあります。
人は良い事をすれば、天から福を与えられるというのは、当たり前の理屈です。
要するに、欲を持たずに良い行いをすれば、天から金霊がやってきて、富み栄えるということでしょう。
挿絵は金霊が蔵の中に入っていく様子でしょう、この家はお金持ちになりますね♪
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狂歌百物語
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『狂歌百物語《きょうかひゃくものがたり》』三編「骸骨」[嘉永六(一八五三)年刊、天明老人尽語楼《てんめいろうじんじんごろう》編、竜斎正澄《りゅうさいまさずみ》画]
※富山大学附属図書館ヘルン文庫所蔵 富山大学学術情報リポジトリ
【解説】
心のきれいなみなさんは読み間違えていないと思いますが。
うん、「きんた
もちろん、「かねだま」または「かなだま」って読みますヾ(๑╹◡╹)ノ"
「精」も「霊」も「玉(魂)」も意味的にはほぼ同じでございます。
挿絵は「かねだま」が蔵から飛び出て行ってる所ですかね。
ということは、この家は貧乏になってしまうということですね。。。
◆北見花芽のほしい物リストです♪