haname 今回はマイナーな妖怪です。

いわゆる怪火の一種、叢原火ですヾ(๑╹◡╹)ノ"


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狂歌百鬼夜興
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叢原火01叢原火02
『狂歌百鬼夜興《きょうかひゃっきやきょう》』[天保元(1830)年刊、菊廻屋真恵美《きくのやまえみ》編、青洋《せいよう》画、虎岳《こがく》画]
大阪公立大学中百舌鳥図書館所蔵(CC BY)国書データベース
※カラーの画像は、こちらでご覧になれます。国書データベース
※以下、赤字の書入れは筆者。


【原文】

▢叢原火《そうげんび》  季照《きせう》

 何者か 此処《こゝ》に菫《すみれ》[「住《す》み」と掛けた]の 草の庵《いほ》 燃ゆる火を見て 一夜《ひとよ》寐られず


【現代語訳】

▢叢原火《そうげんび》  by 季照《きしょう》

 の途中、寂《さび》れた草庵一夜を過ごしたのですが、かつては一体、何者が住んでいたのでしょうか?
 そのなのか、窓の外のスミレが生い茂る草むらに、火の気もないのに燃える火が見えて、一睡もできませんでした。


haname【解説】

 「叢原火《そうげんび》」はこの文字通り解釈しますと、「草むらや野原に出没する火」と言うことになります。
 狂歌でもそのように詠まれていますが、何者かの霊であることも暗示しています。

 このページの挿絵遊郭モチーフに描かれています。
 遊客の天狗足元狐火照らしていましたが、遊女足元叢原火照らしています。


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画図百鬼夜行
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叢原火(そうげんび)

『画図百鬼夜行』[安永五年(一七七六)年刊、鳥山石燕作画]
※Wikipediaより


【原文】

〇 叢原火《そうげんび》

 洛外《らくぐわい》西院《さいゐん》の南、壬生寺《みぶでら》の辺《ほとり》に在《あ》り。
 俗、是を朱雀《すざく》の宗源火《そうげんび》と言う。


【現代語訳】

〇 叢原火《そうげんび》

 洛外《らくがい》[都の外れ]西院《さいいん》[かつて淳和院があった辺りの地名]壬生寺《みぶでら》の辺りに怪火が現れます。
 世間一般では、この怪火のことを「朱雀《すざく》の宗源火《そうげんび》[宗玄火]と言います。


haname【解説】

「叢原火」「宗源火《そうげんび》[宗玄火]というでも書かれるようですが、「宗源[宗玄]壬生寺の僧であったという人の名です。
 挿絵でも人の頭が描かれていますね。
 詳しくは、『新御伽婢子』巻三に書かれているのですが、少し長くなるので、それに関しては、また、本館の方で。


※【追記】本館更新しました。






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妖怪画本・狂歌百物語
京極 夏彦
国書刊行会
2008-08-01









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